てらがよい日記

お寺という名の異世界に通って感じたこと

組織において必要のない話は、すべて害のある話だ

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ぼたんの季節ですね。おしべの花粉を体中にぬりたくる蜂を撮影してみました。今日は朝9時から寺で座禅しました。学生も観光客もいなくて静か、なにより心地いいポカポカ陽気でした。もう最高。

さて、今日は最近仕事で気をつけている口のきき方について書きます。

日々、部下にあれやこれやと指導していていると「これは相手に上手く伝わったな」と感じる時と「まったく腹に落ちていないな」と感じることがありますよね。後者の時は、自分の言葉は相手の心に響かなかったのだなと正直へこみます。ひどい場合には、言われた方も傷つき、言った方も傷つき、後味の悪さだけを残すこともあります。

そういう意味では、指導というのは日々真剣勝負。当然ですよね、相手からしてみたら、指導とは一種の”抑圧”や”修正”なのですから、指導する方が安易な気持ちで取り組んでは失礼です。

どうすればこちらの意図や指示を、相手の心に届けることができるのか。最近ある本を読んで次の3つの意識するようにしたところ、上手くいくようになりました。

言葉を装飾したりしない。言い回しにこだわらない。話の寄り道をしない。

一番の収穫は、自分の話には想像以上にムダが多いことに気づいたことです。ムダを省こうとすると、自然と下準備もしっかりと行いますし、指示もシンプルになります。

仏教の八正道に基づく「エイトマインドフル・ステップ」という本からヒントを得ました。本書の「必要のない話はすべて、害のある話になる」という一節は、組織においても十分当てはまると思います。

意味のある会話だけをする。意味のある指示だけをする。組織において必要のない話は、すべて害のある話だと思います。

8マインドフル・ステップス

8マインドフル・ステップス

  • 作者: バンテ・H・グナラタナ,出村佳子
  • 出版社/メーカー: サンガ
  • 発売日: 2014/10/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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朝からお坊さんも大変だ!

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久しぶりに早朝座禅会に参加しました。

朝6時にお堂に入り約1時間の会がスタート。始めはお堂を囲む山林からホーホケキョ、チュンチュン、フクロウのホーホーと、にぎやかな鳥の鳴き声が聞こえていましたが、フクロウの声がやみ、ホケキョが聞こえなくなり、座禅が終わるころには境内の雀の鳴き声だけがわずかに残っていました。朝の時間はせわしないですね。

今日の座禅はお腹が空いて集中できずに、なぜかお坊さんのことばかり見てました。いつもこの早朝座禅会を担当している三十歳代くらいのお坊さんなのですが、今日は座禅しながら途中で鼻を布ですすっていて、なんだか調子が悪そう。この人の警策(棒でたたく行為)はいつもバッチンバッチンすごい音が鳴るのに、今日はペシペシとずいぶんとお手柔らかなもので、元気もなさげです。

座禅会が終わった後は、参加していた初老の男性から呼び止められて、なにやら穏やかならぬ雰囲気。男性の声は次第に大きくなり、しまいにはお坊さんに対して怒鳴り声で何かを問い詰めているようでした。会話の内容はわかりませんが、あのように一般の方がお坊さんに大声を出すところは初めて見たので、ショックというか、びっくりしました。

考えてみれば、お坊さんも大変です。寺にはいろんな人が来ます。宇宙人からのメッセージが来るとか、ちょっと精神疾患が疑われる人も相談に来るというお坊さんの話も聞いたことがあります。高層ビル、通勤電車、コンクリートリバーからかけ離れた寺に居すお坊さんであっても、世俗の煩わしさから離れることはできないんだなあと思いました。

今日は10名参加、うち3名が海外の方でした。以前このブログで書いた美女2人組もいました。まだここで修業しているんでしょうか。もう結構、長い気がします。

zennote.hatenablog.com

今週は桜が見ごろを迎えていました。

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