てらがよい日記

お寺という名の異世界に通って感じたこと

まぢか・・・坐禅中に叩く勢いで木の棒「警策」が折れた

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青空、温暖、桜満開。絶好の坐禅日和でした。

今日は老師がお休みで若い雲水さん(修行僧)が会を仕切りました。

坐禅中は「警策」と呼ばれる木の棒で背中を叩いてくれるのですが・・・この方の打ちかたがめっちゃ上手かったです。

ぴしぃぃぃーーーー!

ぴしゃぁぁーーーー!

参加者の背中を叩きつけるたびに、木のしなる音と叩いた瞬間に生まれる破裂音が響きます。それはそれは惚れ惚れするような快音です。いままで私が聞いてきた中で一番いい音を鳴らしてました。警策で叩くにも上手い人と下手な人がいまして、上手い人はその鋭い音で場を引き締めて緊張感を与えてくれるんです。

雲水さんが次々と参加者の背中を叩いていると、途中でカランと音がして、なんと木の棒の一部が欠けてしまいました。まぢか・・・。警策の棒が折れることがあるというのは話として聞いたことがありましたが、実際に目の当たりにするとは。

雲水さんは、さっさと代わりの棒をお堂の奥から取り出し、何事もなかったかのように打ち込みを続けました。

木が折れるほどの衝撃。どんだけよ?これはわたしも是非体験したいと思いました。

そしていよいよ私の番。

背中を打たれた瞬間、その衝撃音があまりに大きく、耳がキーンとしました。

それでいて、実はたいして痛くないのです。うーん、すごいふしぎ。

坐禅も、きもちよかったです。

今日は最高でした。お寺を去るのが名残惜しいほどに。

お寺で見つけた”お地蔵様カラーコーン”の効用

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きのう、お寺の境内で見つけました。お地蔵様の形が取られた三角コーンです。 

こんな風変わりなコーンを見たのは初めてです。

突如現れた地蔵コーン。

一体だれが?何のために?

 

調べてみると、あるアーティストさんが数年前に作った作品であることがわかりました。

カラーコーンが地蔵に?SNSで反響の「地蔵コーン」作者が語る風景との調和美/オリコンニュース https://www.oricon.co.jp/special/52270/

取材記事では、作者がこの地蔵カラーコーンを作った理由を次のように語っています。

日本では仏教が伝来したとき、地蔵は土着の道祖神信仰と習合して『道の守護者』という捉え方をされました。道ばたや、村の境界に置かれてきたのも、カラーコーンの役割に似ているなと思いました。

なるほど、なるほど。カラーコーンは大事な役割をしているわりに、そっけないデザインですよね。

なんとこの作品はメルカリで買えるそうです。いま調べたら1本11,000円でありました。ふつうのカラーコーンは1本1000円位で売られています。

 

さて、この芸術品?をスマホで写真におさめて家に帰った私は、さっそく奥さんに報告しました。

「ねえねえ、こんなおもしろいカラーコーンがあったよ」

すると奥さんは笑って言いました。

「へえ、なるほどね、そういうデザインにしたら、蹴られたり、盗まれたり、イタズラされずに済みそうだものね」

なるほど。全然気づきませんでした。作者の意図とは異なるかもしれませんが、駅前など人通りが多い所にこうしたデザインのカラーコーンを置くことは、防犯の上でも効果的かもしれません。

でも、本当は、地蔵の形をしていても、していなくても、ものは大切にしないといけないですよね。すべてのものには、その中に地蔵が入っていると想像したら、もっといろんなものを大事にできるのかもしれません。

カラーコーン、意外と深かった・・・。

 

この日は桜を見に行ったのでした。東京はほぼ満開だそうですが、この場所は冷えているせいか、まだ5分咲きでした。 

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