写真は7月。
今日は近所の書店で座禅関係の本をパラパラめくっていたら、
「而今(にこん)」という禅語が紹介されていました。
過去でも未来でもなく、「今」に集中するという意味だそうです。
座禅をするときに、老師から似たようなことをよくいわれます。
仕事をしている最中に、ふと別の案件や心配事が気になって、
目の前の課題に集中できなくなることってありませんか?
そんなときに、この「而今」を思い出してみてはいかがでしょうか。
以前、座禅会の参加者が、
「座禅中に鳥の声や風がとても心地良く、『ああ、気持ちいいなあ』と思ったりするのですが、これでいいのでしょうか」
と老師に訊ねたことがあります。老師は言いました。
「鳥がチュンチュンと鳴けば『ああ、鳥がチュンチュンと鳴いたな』と。風が吹けば『風が吹いたな』と。それだけでいいんです」
「物事を解釈せずに、そのまま受け入れろ」
ってことなのだと思います。
鳥のさえずりを聞いて「もう夏だな~」とか、
風を感じて「今日は涼しいな~」とか、
そういう気持ちは、今この瞬間に集中する上では不要です。
心配事があって仕事に集中できないときは、
「自分には心配事があるんだな」と受け入れながら、
それ以上は考えないようにしたいですね。
ところで、而今という言葉を知ったとき、
ひょっとしてカメラメーカーの「NIkon」は、
ひょっとするとこの禅語が由来じゃないかとググってみましたが、
残念ながら関係はありませんでした。