てらがよい日記

お寺という名の異世界に通って感じたこと

専門道場で太極拳をやってみた

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都内の専門道場で太極拳をやってみました。初体験です。費用は1時間半で2000円。おもしろかったです。

 

坐禅が高じて、太極拳をやってみたいなーと、ふと思ったのが数週間前。坐禅太極拳って、一見無関係に見えますけど、じつは通じるところがあるんです。

坐禅のノウハウの一つに数息観(すうそくかん)というものがあります。呼吸を1,2,3・・・と数えることで気持ちを集中させる方法です。このときのポイントは、呼吸に意識を集めることです。吐いた時の腹筋の動き、吸った時に鼻を通る空気の流れ、それら一つ一つをかみしめるように感じとりながら、ゆっくりと呼吸を続けます。

身体中に張り巡らされた神経、筋肉に注意を払いながら、一つ一つの所作を丁寧に行うわけです。

これは坐禅中に限らず、禅の作法では、日常生活の様々な活動において、いまその瞬間の行為に意識を集中させることを大切にします(わたしの理解では)。

そうやって普段から意識していると、歩き方をはじめ、日常の何気ない体の動かし方も変わってくるんです。これは本当におもしろいですし、坐禅を始めてよかったなと思う瞬間でもあります。

 

さて、いまから数週間前の夜。いつものようにベランダで短い坐禅を終えた後にふと思ったんです。

「そういえば禅の動きって、太極拳に似てるんじゃね?」

太極拳のことは全然しりませんけど、あれゆっくり動きますよね。あの丁寧さが、ちょうど禅の精神に通じるものがあると直感的に思ったのです。

そこで今回、太極拳に挑戦することにしました。

で、実際やってみて思ったのは、やっぱりこれ禅に似ているなあということです。体幹をしっかり支えて、背筋は伸ばしながら、ゆっくり動き続けます。終わったあとは、坐禅後のように背筋がしばらく(翌日まで)ピーンとなりました。

講師の先生のお話では太極拳にもいろいろ流派があるようです。巷の主流は24式、つまり24の型があり、それをひとつひとつ学んでいくそうですが、99式あるところもあり、その場合は週1回通ってもすべてやりきるまでは1年はかかるようです。

一見ただの健康体操のように見える太極拳は元来武術なので、その動きにはちゃんと他者と戦う上での意味があります。

「挙げた左手は上からの攻撃を防ぐために斜めにします」

「こぶしは縦にして突き出します。太極拳では親指人差し指中指に力を入れます」

といった解説がおもしろかったですね。

平日にもかかわらず参加者は老若男女さまざま。ほかの太極拳教室も調べた上で、太極拳を学ぶかどうかを決めたいと思います。

 

 

家に帰ってから、鏡の前で復習してみました。自己練習は相当難しいです。ちゃんとやるなら通わないとダメそう。

それから、もう一つ思ったのが、太極拳の動きは徳島の伝統芸能阿波踊り」にも似ているのではないかということです。足の運びがつま先からだったり、腰を落として重心を下げる動きだったり、動く速さは阿波踊りのほうが俊敏なんですけど、重なるところも多いのではないでしょうか。わたしにとっては、どちらも所作が大変美しく魅力的です。

実はむかし、数年間、地域の阿波踊りの団体(「連」といいます)に所属していた時期がありまして、へたくそなりに徳島の阿波踊りの祭りにも連として参加して踊ったことがあります。いまは膝を壊してやってませんけど、太極拳が上手くなったら、阿波踊りもうまくなるんじゃないかな・・・・。そんな気がしました。ヤットサァァヤットヤット!!