てらがよい日記

お寺という名の異世界に通って感じたこと

外出自粛でウツウツならカンタン坐禅に挑戦してみたら?

外出自粛で暇を持て余しているなら、坐禅を試してはどうでしょう。

坐禅をすると頭がスッキリします。

坐禅のやり方をやさしく解説した動画がありましたので紹介します。

こちら。

www.youtube.com

 

さて、今回は、いま家にあるものを使ってすぐにできる、

わたし流のカンタンな坐禅のコツを紹介します。

 

用意するものクッションだけ。なければ座布団。

服装ジーンズなど密着性の高い服でなければなんでもOK。裸でもぜんぜん可。靴下は脱ぐ。

所要時間10分

 

坐禅というと、心を無にしなきゃいけないという印象があると思いますけど、

これちょっと誤解だと思います。

心を無にすることをいきなり目指すことはしません。

凡人には無理だし。そんなミスターポポみたいなことできるわけないし。

坐禅には「調身調息調心(ちょうしん・ちょうそく・ちょうしん)」という言葉があります。

体を調(ととの)えると、呼吸が調い、そして心が調うという意味です。

ここでのポイントは「体を調える」ことが一番目にくるということです。

まず、体を調える。そうすると、呼吸が調う。心がくるのは実は最後なんですね。

これは坐禅の特徴をとても上手に表現していると思います。

「心」ではなく「形」から入る。これが坐禅を成功させるコツです。

 だから体を調えて呼吸が調えさえすれば、

坐禅はほとんど完了したようなものです。

 

体を調えることも、別に難しい作業ではありません。

まず、クッションの上に座ります。クッションの高さはそれなりにあったほうがいいでしょう。クッションを2つくらい重ねてもいいです。座布団なら二枚折にします。座り心地がよければなんでもOKです。

それから、片方の足を、もう片方の足の付け根に乗せます。もし股関節が柔ないなら、さらに片方の足も、同じように別の足の付け根に乗せます。

見た目はあぐらですけど、これが坐禅の座り方です。よくわからなかった、ただのあぐらでもOKです。

続いて、姿勢の取り方です。背筋を伸ばします。お腹をグッと前に突き出します。

そして、頭の頭頂部と天井に糸を張って、頭が糸で釣り下がっているようなイメージをします。あごは上を向かないように、少しだけ引きます。

よくわからない人は、まずあぐら状態から左手を正面の床につけ、右手の甲を後ろの腰部分につけて、自然な感じで前かがみの姿勢を取ってください。

そして、右手は腰の部分につけたまま、左を床から話してゆっくりと上体を起こします。これが大体正しい腰の立て方です。

 

手の組み方は、「法界定印(ほっかいじょういん)」という正式な組み方がありますが、別になんでもいいです。

大事なのは手の組み方よりも、むしろ手を組む位置です。おへその下あたりに両手を置きます。

あぐら状態の足の付け根に、ストンと置くとラクです。両手は浮かさない方がいいです。疲れるから。組んだ手はできるだけお腹につけます。そうすると、肩が外側に開きやすくなり、まっすぐな姿勢を維持しやすくなります。

よくある失敗は、肩が内側に入っている状態です。肩が内側に入っているのは猫背です。肩は少し後ろにそらし、胸がちょっとだけそらすようなイメージを持ってください。

とにかく猫背はダメ絶対。逆に言えば、猫背じゃなければ、まあ、大体なんでもOKです。

 

呼吸です。これもなんでもいいです。鼻から吸って鼻から出してもいいし、口から出してもいいです。腹式呼吸を意識してください。ゆっくり大きく息を吸って、空気がお腹の下の方までおろしていくイメージです。呼吸で大事なのは「呼」よりも「吸」です。吸い方に気を払ってください。

 

あとは、この状態で10分間耐えます。本当は40分ほど坐るのですが、いきなりは無理ですし、10分くらいでも効果は実感できます。

最初は10分だけでも辛いと思います。腰も膝も背中も痛くなるかもしれません。持病が悪化するとよくないので無理はしてはいけないのですが、「痛いから」という理由で途中でやめてしまうと、うまくいきません。

もし痛みがあるようなら、痛くない座り方をしてみてください。

極論を言えば、背筋がピンとして、呼吸が深く大きくなっていれば、あとは10分間我慢すればいいんです。椅子に座っていてもいいんです。

10分くらいやっていると、体が自分のものじゃないような感覚になると思います。

心がふわふわして、ひょっとしたら気持ち良さを感じるかもしれません。そしたらしめたものです。

30分ほどの仮眠をとったかのように、気分がスッキリすると思います。

 

なんだかんだで長くなってしまいましたが、ぜひお試しを。 

わたし流の「簡単坐禅術」でした。あくまで”わたし流”ですので、悪しからず。