てらがよい日記

お寺という名の異世界に通って感じたこと

人間は他人に感謝することができない

先日妻から聞いた話です。妻が南インドで教わったことには、人間というのは、本当の意味で他人に感謝ができないそうです。だから、神様に祈ったりするときは、「自分が他人に感謝できますように」と念じるのが良いそうです。 私は寺・神社で手を合わせるのが…

朝4時台に起き、久しぶりの早朝座禅会に2日続けて行って感じたこと

久しぶりに早朝の座禅会に2日続けて行ってきました。座禅会はずっとコロナで中止だったり、お寺によっては今も中止だったりの状態です。 座禅会への参加は1年ぶり?早朝座禅への参加は、それ以上に久しぶりかもしれません。 最近は家での座禅時間もなくな…

借り物の生き物について

ついに体に変調をきたしました。ふふふ。朝起きたらカマキリに。なんてことよ。カフカかよ。 詳細はいずれも書けないのですが、年始から着手していた重めの取り組みが2つ、ようやく一段落つきました。この2つが重なったことは心身に想像以上に負荷だったよ…

今年の抱負は「挑戦」です

今年の抱負は「挑戦」です。 新しいことに挑戦します。 すでに準備が整いつつあるものもありますし、今まさに準備しているものもあります。 いずれにしろ、人生初、そして今後もう二度とないかもしれません。 平坦な道ではないでしょうが、くじけないように…

「乱」に終わったダメダメ2020年

もうすぐ終わる2020年を振り返ると、「乱」という表現がぴったりかなと思います。乱れました。 コロナで寺の座禅会が中止になりました。最初の頃は、寺でひとりで座禅していたのですが、コロナがいよいよ感染拡大してからは、ひとり座禅も禁止になりまし…

自分を分解して、散り散りにして、大気中に投げ捨てる

相変わらず座禅会は無期延期ではありますが、寺にはちょこちょこ行ってます。今日は縁側で勝手に座って瞑想しました。10〜20分くらいだったと思います。 最近非常に忙しく、今日も本当なら家でやるべきことが山ほどあったのですけど、寺には定期的に足を…

典座教訓によれば、ナスも龍もわたしも同じかもしれない

今年初のセミの鳴き声を聞きました。ようこそ、夏。といっても、まだ梅雨も明けてませんけどね。 でも、1ヵ月半ぶりくらいに寺近くの市場に野菜を買いに行ったら、ナスとトマトだらけでした。 ナスナスナスナストマトトマトトマトトマトみたいな。 太っちょ…

寺でデスクワーク「寺マック」体験の収穫

テレワーク需要で、寺をワーキングスペースとして提供する試みが出始めています。 例えばシェアウィングという会社は、新たなライフスタイルとして『お寺ワーク』を提案し、6月22日から予約サイトでの受付を開始しました。 あなたの仕事場にお寺という選…

誰もいない寺でゴロゴロ〜っとする

2ヶ月ぶりに寺に行きました。ようやく閉門が解除されたのです。 ところが、さー坐禅するぞ!と思ったら、単布団がありません。コロナウイルスの影響で、単布団が撤去されてました。 な・・・なんと。単布団があっても、どうせ坐禅する人なんてほとんどいな…

疲れをソーシャルディスタンスする方法があります

このウサギみたいに、なんだかダル重〜〜〜な疲れこそ、坐禅の出番だと思います。 坐禅の良いところは、日常生活の色々から、いったん自分を切り離せることです。世俗の摩擦からソーシャルディスタンスできます。 基本的には坐るだけでいいのですけど、個人…

「三密」は密教の最終奥義である

小池東京都知事がコロナウイルスの感染防止のために「三密」を避けることを呼びかけました。 小池知事の指す三密とは、密集・密接・密閉のことです。 さて、この「三密」という言葉は、仏教の用語としてあることをご存知でしょうか。 空海が開いた「真言宗(…

「わたしは治るのでしょうか?」の答え

コロナウイルスの感染防止のため、外出自粛しています。家にいるしかないので本を読んでいます。 今日読んだのは『不安でたまらない人たちへ』(ジェフリー・シュウォーツ)です。 タイトルからはわかりにくいのですけど、強迫性障害の行動療法について書か…

外出自粛でウツウツならカンタン坐禅に挑戦してみたら?

外出自粛で暇を持て余しているなら、坐禅を試してはどうでしょう。 坐禅をすると頭がスッキリします。 坐禅のやり方をやさしく解説した動画がありましたので紹介します。 こちら。 www.youtube.com さて、今回は、いま家にあるものを使ってすぐにできる、 わ…

散る桜、残る桜も、散る桜

寺の廊下を歩いてると、白い小さな蝶が庭をヒラヒラ。 んー?めずしいなあ・・・と思って目を凝らしたら、 風に舞う桜の花びらでした。ああ、春ですね。 今日はお寺で朝から一人坐禅。 コロナウイルスの影響で不要不急の外出は控える時期なので、 寄り道・回…

「あなたはビジネスがやりたいんだな」と言われて

むかし他人に言われた言葉が、その時は十分に理解しなかったのに、 ふとした瞬間に記憶の海から浮き上がり、しかもその意味が胸に突き刺さる・・・。 そんな経験はないでしょうか。 先日、部下の一人に、 「マネージャー、独立するって本当ですか?詳しく聞…

「ZEN is・・・」

現役僧侶で薬剤師のホケキョさんが、 最高に素敵なユーチューブの動画を紹介していました。 さまざまな国の老若男女が「自分にとっては禅とは」というテーマで 一言ずつ語っていく動画です。 言葉一つ一つに、その人の人生観が滲み出てくるようで、 なんとい…

コロナウイルスで注目の手洗いは、最上の癒しである

コロナウイルスの影響で坐禅会が無期限で中止になりました。 あらゆる事柄がコロナウイルスの影響を受けていると言っても過言ではない状況です。 今週はトイレットペーパーの品薄情報が世間を駆け巡りました。 最初は嘘だったのに、一斉に購入されたことで本…

お寺の価値は装飾ではなく場にある

久しぶりに暖かかったのでお寺で坐ってきました。 坐ってスッキリ、さあ帰ろうとしたら、 境内に観光客の女性たちが数人。 そのうちの一人が、 「まあまあだね。すっごく感動した、というものではないな」 といい、もう一人が、 「そうでしょう」 と頷いてい…

これじゃない寺感

今日はいつもとは違う駅で降りて別の寺に行ってきました。 とても有名なお寺です。 着いたら桜が咲いててびっくりです。こんなにひやいのに。 甘酒を飲んだりして、1時間くらい過ごしました。 でも、どうもしっくりきませんでした。 以前も来たことがある寺…

渋谷ハンズでロボットお坊さん「ロボウさん」と話してきた

ロボットのお坊さん、「ロボウさん」が渋谷にいると聞きつけ、行ってきました、渋谷の東急ハンズ。23日からお寺イベントが開催されています。 ロボウさんとは、各地の僧侶が念力(インターネット)を使い、ロボット僧侶の体を借りて人々と話すマシーンです…

大きな鉢、上から見るか、横から見るか

ことし最初の坐禅会への参加です。いやー、さむいのなんの。 今日の坐禅は、まったくダメでした。気付いたら、ほとんど仕事のこと考えていました。 今年の目標は、前回のブログで書いたとおり「円(まどか)なること太虚(たいきょ)のごとく、欠くること無…

2020年、欠くることなく、余ることなし

2019年の末、薬学の勉強の合間を縫って、坐禅の本をめくっていると、こんな素敵な言葉を見つけました。 円(まどか)なること太虚(たいきょ)のごとく、 欠くること無く、余ること無し 「〇」とは大空(太虚)のように境目がない丸のことで、だれにとっ…

オリラジ中田敦彦さんのYouTube座禅論

オリエンタルラジオの中田敦彦さんの「中田敦彦のYouTube大学」という番組が、この12月に「世界中の偉人たちはなぜ禅に魅せられるのか?」というテーマを扱ってました。SNSで教えていただきました。 中田さんの禅思想の解説です。とてもよくまとまって…

わたしの奇妙な『波紋法』

空があまりに青くてきれいなので、ちょっくらお寺で坐禅してきました。年配の観光客が続々来る中で、ひとり、じっと40分坐ってました。でも、なんだかとっても集中できて、最高に気持ちよかったですね。来週からは年末で忙しいので、寺で坐るのは今年はこ…

人生初の滝行体験。耐えられた時間はなんと・・・っ!!

滝行体験をしてきました。もちろん人生初です。 三重県伊勢市のほうに、滝に打たせてくれる場所があるのです。奥さんが「行ってみたら?おもしろいんじゃない?」と教えてくれたので、二人で行ってきました。 参加費は1人2200円。所要時間は説明・着替…

すり鉢の底からリネン服革命家が教えてくれたこと

今回は服のお話をしたいと思います。 「よく人は、甲府を『擂鉢の底』と評しているが、当たっていない。甲府は、もっとハイカラである」 そういったのは作家・太宰治だったそうです。擂鉢(すりばち)の底とは、山々に囲われた甲府盆地のこと。わたしは数え…

「坐禅でおごる」という過ち

旅行先のホテルの部屋から撮影した海です。根をつめて仕事をしていたので、いい気晴らしになりました。 仕事はオンオフが大切です。心労を引きずると自分を見失う。他者を見失う。いいことはありません。 実際、こんなことがありました。ある日、職場の部下…

柳は緑、花は紅。お前は何?

坐禅会に行ってきました。徐々に日が落ちるのが早くなるこの時期は、坐禅が終わるとちょうど写真のように夜のとばりが下りるころで、空が複雑な色合いに染まります。月もとてもきれい。 今日の坐禅会は老師は欠席でした。足の手術をしてから坐禅会で見たこと…

夜の坐禅を邪魔する黒い悪魔、それは・・・

朝夜の短い坐禅をルーチンにしています。元々やっていたのですけど、数ヶ月ほど仕事の多忙を言い訳に、これを怠っていました。最近再開して感じたのは、忙しい時こそ坐禅をしたほうが良いということ。このルーチンはわたしの日々の楽しみをひとつ増やし、そ…

坐禅は”自分”を解除する身体技法~『生死の覚悟』(高村薫/南直哉)を読んで~

今年刊行された『生死の覚悟』(高村薫/南直哉)を読みました。仏教とは、という宗教的な話が多かったのですが、わたしは宗教にはいまのところさほど関心がなく、やはり禅や禅寺に関する部分が強く印象に残りました。 特に、坐禅とは”じぶん”というものを解…