てらがよい日記

お寺という名の異世界に通って感じたこと

そして夏の坐禅が始まる

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今週から一気に暑くなりました。坐禅するにはチトきつい季節です。最高気温31度。境内は緑がギラついてます。

もっとも、寺は森に囲まれていますし、坐禅会場は直接日が差し込まない場所なので、風さえあればあんがい涼しいのです。それにひぐらしの鳴き声が聞こえると、なんだか小さい頃親と過ごした夏休みの旅行を思い出して、いとをかし。

今日は、普段は地方で修業しているというお坊さんが坐禅会を仕切りました。お話の調子がいつもとちがって、おもしろかったですね。

その方はたぶん30後半から40代だと思うのですが、坐禅をはじめたのはまだ7~8年前だそうです。社会人からお坊さんに転身なさったのでしょうね。ご自身の経験を話されました。

はじめて坐禅をした時は、いきなり1時間以上座ったそうで、足が千切れると思うくらい痛かったといいます。それに、坐禅中に動くと、警策で背中をバチーーーっと叩かれるので、3か月後には背中の皮がべろりとむけてしまったとか。きゃあああ。

だんだん慣れてくると、坐禅というのは本当に気持ちが良い。気持ちよすぎて眠くなる。そうすると、先輩からフルパワーの警策が飛んでくる。しかたなく甘んじて受ける。足の組み方は、あぐらは一見らくだけど、長時間坐禅をすると足がとても痛くなる。両足をももの上に乗せる結跏趺坐ができるようになると、姿勢がとても安定して、まるで幽体離脱したかのように、体がふわっとなる。

そんなお話でした。とても共感できました。わたしも坐禅は本当に気持ちがよいと思います。

この方は、たぶん社会人経験を経てお坊さんになったのだと思います。話がかみくだかれているといいますか、言葉遣いがフランクで、われわれの感覚にちかいところで語ってくれるので、「ああ、そうそう、そうなんだよね~」と相槌を打ちたくなります。

そういうお坊さんばかりだと味気ないですが、たまにはそんなお話もありがたいものです。

いやあ、坐禅ってほんとうにいいですね。