てらがよい日記

お寺という名の異世界に通って感じたこと

心配で仕事に集中できない時の「而今」

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写真は7月。

今日は近所の書店で座禅関係の本をパラパラめくっていたら、

而今(にこん)」という禅語が紹介されていました。

過去でも未来でもなく、「今」に集中するという意味だそうです。

 

座禅をするときに、老師から似たようなことをよくいわれます。

仕事をしている最中に、ふと別の案件や心配事が気になって、

目の前の課題に集中できなくなることってありませんか?

そんなときに、この「而今」を思い出してみてはいかがでしょうか。

 

以前、座禅会の参加者が、

「座禅中に鳥の声や風がとても心地良く、『ああ、気持ちいいなあ』と思ったりするのですが、これでいいのでしょうか」

と老師に訊ねたことがあります。老師は言いました。

「鳥がチュンチュンと鳴けば『ああ、鳥がチュンチュンと鳴いたな』と。風が吹けば『風が吹いたな』と。それだけでいいんです」

 

「物事を解釈せずに、そのまま受け入れろ」

ってことなのだと思います。

鳥のさえずりを聞いて「もう夏だな~」とか、

風を感じて「今日は涼しいな~」とか、

そういう気持ちは、今この瞬間に集中する上では不要です。

 

心配事があって仕事に集中できないときは、

「自分には心配事があるんだな」と受け入れながら、

それ以上は考えないようにしたいですね。

 

ところで、而今という言葉を知ったとき、

ひょっとしてカメラメーカーの「NIkon」は、

ひょっとするとこの禅語が由来じゃないかとググってみましたが、

残念ながら関係はありませんでした。

Nikon | 投資家情報 | よくあるご質問

雑念が消え、集中力が高まる心身鍛練法「数息観」

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写真は6月某日、某所。

今日は風邪を引いて座禅に参加できなかったので、

自宅で15分間だけ行いました。

家で座禅をすると、生活音とかが気になって、

なかなか集中ができないんですね。

 

そんなときに、集中力を高める方法があります。

座禅をしながら、自分の呼吸を数えるというものです。

息を吸って、吐いて、その動作そのものに集中しながら、

呼吸数を「いーち、にー、さーん」と数えるのです。

これを「数息観(すうそくかん)」といいます。

 

個人的には、呼吸数を数えるよりも、

吸って吐く動作のなかで肺が膨らんだり筋肉が動いたり、

そういう自分の体の動きに集中しながらやると、

自然と雑念が消えるように思います。

そうして、だんだん、呼吸という動作そのものが、

すごく気持ちのいいものに感じてきます。

そうすると、時間があっという間に過ぎていきます。

集中できている証拠だと思います。

 

今回、15分間はあっという間でした。