てらがよい日記

お寺という名の異世界に通って感じたこと

東京国立博物館の特別展「国宝 東寺―空海と仏像曼荼羅」、立体曼荼羅に感動!

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上野の東京国立博物館で、京都東寺所蔵の仏像がたくさん展示されていると知り、本日行ってまいりましたよ。チケット窓口で欧米の人たちが100人以上列をなしててびっくり。平日の上野は観光地なのね。

VR作品「空海 祈りの形」』という催しがありまして、これがすっごいよかった!6月2日までの期間限定なので是非行ってみてください。わたしのような教養に乏しい人は特にね。

www.tnm.jp

このVR作品は東寺にある21体の像を巨大モニターの高画質映像で再現したもので、一体一体に手が届きそうなほど近くまで近寄れます。いろいろな角度から像の陣形を見渡せるので『立体曼荼羅』の意味がよくわかりました。わたしは東寺に行ったことはないのだけど、正直、実物を観るよりもわかりやすいんじゃないかな。

 

空海密教曼荼羅を、実際の像を並べることで平面から立体で表現しようとしたんですね。これが『立体曼荼羅』。

密教は呪術的な要素が強いと聞いたことがあります。数年前に高野山の宿坊を利用したときも、大迫力の護摩には観光客がたくさん集まっていて、誰が見てもわかりやすいおもしろさがありました。視覚的なわかりやすさを追求した『立体曼荼羅』は、五感に訴える密教らしい発想から生まれた作品なのかもしれません。

空海は大衆向けの発想を持ったポップな人だったのかも?

ちなみに空海は「弘法筆を選ばす」という言葉があるくらい筆が上手かったことで有名です。今回の展示会場にはその空海の直筆の書がありました。興味津々で覗いてみたところ・・・・あれ?これうまいのかな?という印象。わたしは書の世界はよくわかりませんが、さほど上手とは思えませんでした。空海の書の横に展示されていた天皇の書はもっと下手でした(すいません汗)。昔と今では書の感性もちがうんでしょうか?うーん・・・。

 

とにかく、面白い展示会です。資料も充実してます。

館内のナビゲーションが密教をこう表していました。

密教とは、見つけることのできない”秘密”を求めるもの』

今年のゴールデンウィークは、”見つけられない秘密”を探しに来てはいかがでしょうか?

まぢか・・・坐禅中に叩く勢いで木の棒「警策」が折れた

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青空、温暖、桜満開。絶好の坐禅日和でした。

今日は老師がお休みで若い雲水さん(修行僧)が会を仕切りました。

坐禅中は「警策」と呼ばれる木の棒で背中を叩いてくれるのですが・・・この方の打ちかたがめっちゃ上手かったです。

ぴしぃぃぃーーーー!

ぴしゃぁぁーーーー!

参加者の背中を叩きつけるたびに、木のしなる音と叩いた瞬間に生まれる破裂音が響きます。それはそれは惚れ惚れするような快音です。いままで私が聞いてきた中で一番いい音を鳴らしてました。警策で叩くにも上手い人と下手な人がいまして、上手い人はその鋭い音で場を引き締めて緊張感を与えてくれるんです。

雲水さんが次々と参加者の背中を叩いていると、途中でカランと音がして、なんと木の棒の一部が欠けてしまいました。まぢか・・・。警策の棒が折れることがあるというのは話として聞いたことがありましたが、実際に目の当たりにするとは。

雲水さんは、さっさと代わりの棒をお堂の奥から取り出し、何事もなかったかのように打ち込みを続けました。

木が折れるほどの衝撃。どんだけよ?これはわたしも是非体験したいと思いました。

そしていよいよ私の番。

背中を打たれた瞬間、その衝撃音があまりに大きく、耳がキーンとしました。

それでいて、実はたいして痛くないのです。うーん、すごいふしぎ。

坐禅も、きもちよかったです。

今日は最高でした。お寺を去るのが名残惜しいほどに。